皆さま、こんにちは!
去る9/16(土)に「L・セクマイ女性×突撃!女性のクリニック」を開催しましたので、どんな様子だったかご報告したいと思います。
coLLaboでは、8月9月と婦人科に焦点を当てたプログラムを連続開催しました。
レズビアンやセクマイ女性にとって、婦人科は医療の中でもセクシュアリティを意識させられやすく、行きたい(行かなくては)と思いながらも行きにくい(行きたくない)場所と言えるでしょう。そこでこのシリーズでは、「行きたくない(行きにくい)」が少しでも減るように、私たち当事者と医療者が意見交換をし、学び合って変えていくことを目的としました。
8月の「L・セクマイ女性×女性の病気とクリニック」では玉川レディースクリニックの大久保美保看護師長にミニ講座の講師を務めていただき、さまざまなお話を伺うことができました。そして今回、大久保さんのご厚意により、クリニックをお借りして婦人科見学プログラムを開催させていただくこととなりました。
大久保さんのセクマイに対するご理解があってこそ、今回の連続プログラムは開催できました。本当にありがとうございました!
緊張がほぐれたところで、クリニック内の見学へ。居心地がいいなぁと思っていた待合室にも、患者さんへの配慮がたくさん詰まっていました。
例えば、入口から入ってきたとき他の患者さんと目が合うのを防ぐため、ソファーは全て入口の反対側を向けているとか。受付に座っているスタッフの存在を気にしないで済むよう、台などの高さが考えられているとか。
診察室では内診台や内診器具なども見せていただきました。普段受診するときに自分の身体へどんな器具が入るかよく見る機会はありませんが、どういった目的で使用するものなのかご説明をいただきつつ見ることで、苦手意識が薄れたような気がしました。
クリニック内見学の後は、玉川レディースクリニックの大久保和俊院長や看護師の皆さまを交えてのお話タイム。問診票の内容から診察についてまで、活発な質問や意見交換が行われました。
例えば…
・問診票で性行為の経験の有無を聞かれるが、あれはなぜ聞いているの?
→内診での診察ができるかどうかの判断、および性感染症の可能性を考える基準となるためお伺いしています。
・婦人科疾患で受診した際に「出産すれば治る」と医師に言われ戸惑った経験があります。本当にそうなの?
→理論上はそうなのですが、絶対というわけではありません。事実であったとしても、さまざまな状況の患者さんがいらっしゃる以上、不用意に口にするべきではないことのように思います。
最後に大久保院長より「婦人科の受診歴がある方が婦人科へ抱く苦手意識について、理由をお伺いしたい」旨のご質問がありました。参加者からはいろんな意見が出ていましたが、お医者さんときちんとコミュニケーションが取れなかった…と感じることが多いのが一番の理由では?という結論に。
お医者さんに対して緊張したり、的外れな質問だったらどうしよう?などと考えてしまってうまくやり取りできず、モヤモヤを抱えたまま…というケースも多いのではないでしょうか。また、患者さんの数が多く、一人一人の診察時間が短くなってしまう病院に対しては「不安があるから受診しに来たのに、大切に扱ってもらえない」という気持ちを抱いてしまうこともあります。
しかし、こちらのクリニックのように、患者さんがどう感じているかを考え、その気持ちに寄りそいたいという想いを持った病院があると知ることができ、大変勇気づけられました。
玉川レディースクリニックの皆さまには、ひとつひとつの質問や意見に丁寧なお答えをいただきました。お忙しい中お時間をいただき、本当にありがとうございました。
また、お忙しい中プログラムにご参加いただきました皆さまもありがとうございました。次回以降のプログラムでまたお会いできることを楽しみにしています!
coLLabo事務局